お父さん、お母さんのことが好きですか?
お父さんのこと、好きですか?
お母さんのこと、好きですか?
自分嫌いの猫はいないし、
親が嫌いな犬もいないのです。
人だけが、両親との関係を難しいと感じる。
人だけが、両親が嫌いで苦しさを感じてしまう。
嫌いなまま、成人して、何か心に不都合を抱える。
それでも、「もう修復はできない」と決めていても、
「このままではいけない」と自分の心のつぶやきが聞こえてくる。。。
それが、二十歳から三十七歳までの僕でした。
すごく長い年月でした。
僕は、父を拒絶しなければ、生きていけないと思っていた。
でも、父を拒絶したままでは、生きるのはつらいままだった。
それでカウンセリングを学び始めました。
勉強して、生きることのつらさを
頭で理解して、なんとか解決しようと思ったのです。
でも、限界がありました。
心が拒絶してしまうのです。
勉強でなんとかしようということは、
理論で感情を抑えつけることと同じです。
こじれた感情に
むりやり納得させようとする行為なのですから
心は付いてきませんでした。
勉強し始めて二カ月してようやく
カウンセリングをうけました。
そして心にしこりとして残っていた出来事を吐きだし
今の辛い出来事を語り、未来の希望を語りました。
初めて心理カウンセリングを受けたときのことは
しっかりと覚えています。
緊張もしましたし、
ドキドキしながら初対面の先生に話したのですから。
カウンセリング中は、
いつの間にか、僕ばかり話し続けていて
あっという間に時間がきていました。
カウンセラーの先生は、
僕の凝り固まった心をほぐすようにして
ゆっくり優しく丁寧に聞いてくださり、
話したこと全てを受け止めてくださいました。
カウンセリングが終わったとき、
頭が過熱したような感覚になり火照っていました。
心を押さえつけていた何かがほぐされたのかもしれません。
頑固になっていた頭を心が説得したのだとも思います。
父との和解は、しばらくして自然と訪れました。
実は父は、とっくに亡くなっていたのです。
僕は、亡き父をも頑なに拒絶していました。
ただの独り相撲ですね。
でもそんなことも、
独りでは気がつきませんでした。
心からカウンセリングを受けて良かったと思いました。
★ ★
あなたは、あなたのままでいい。
もし、両親との関係がこじれていたとしたら
自分の本心を吐きだす場所をつくって欲しい。
何故なら、
いくら両親に説明しても、
ほとんどの場合分かってもらえないからです。
それに、何度も両親を責めるように感じて、
結局、嫌な感じを再現することにもなるからです。
つまり、自分の受け止め方を
癒しながら変えていくことが
幸せへの一番の近道だということです。
今、生きるのが辛いと感じているとしたら
他人や社会を変えるよりも、
自分を楽しませたり癒したりする方が
余計なエネルギーを使わずにすみます。
あなたの心と身体を消耗させなくてすむのです。
この文章を読んで、あなたがもし、
勇気を出して現実と向かい合おうと決めたのでしたら、
じっくりと時間をかけてくださいね。
無理に急ぐと、かえってトラウマになりかねませんからね。
誰もがみんな弱い部分を抱えています。
あなたにも、
両親にも
弱い部分があるのです。
過去には、
どんなに拒絶されても、
どんなにけなされても、
厳しく怒られたことが何度もあったとしても、
嫌いなままでいいですか?
拒絶したままでいいですか?
喧嘩したままでいいですか。
刻々と、年老いていく両親。
両親に 愛と感謝の気持ちを伝えることができるとしたら、
どれくらい幸せなのでしょうね。
あなたの中にある「愛」は目覚めようとしています。
ご自身の大きさを、みくびらないでくださいね。
あなたは、
大いなる愛の存在なのですからね。